アフリカ開発銀行がマラケシュでアフリカ投資フォーラム開催

(モロッコ、アフリカ)

ラバト発

2023年12月01日

アフリカ開発銀行(AfDB、本部コートジボワール)主催の「アフリカ投資フォーラム・マーケットデイズ」が11月8~10日、モロッコのマラケシュで開催された。フォーラムには、2023年度のアフリカ連合(AU)総会議長を務めるコモロのアザリ・アスマニ大統領や、タンザニアのサミア・スルフ・ハッサン大統領のほか、シエラレオネやルワンダなどからも国家元首級が参加した。アフリカ50(AfDBの投資プラットフォーム)、アフリカ金融公社、アフリカ輸出入銀行、南部アフリカ開発銀行、イスラム開発銀行、貿易開発銀行などの金融7機関との共催で、60を超える国から1,000人以上が参加した。

今回のテーマは「アフリカのバリューチェーンを解き放つ(UNLOCKING AFRICA’S VALUE CHAINS)」で、工業化や女性の役割、アグリビジネス、鉱物資源、国内製造業の育成、スポーツ、デジタル技術、再生可能エネルギー、環境対応型インフラ整備、キャピタルマーケット、ファッションなどのクリエーティブ産業などについて、各分野で活躍する企業関係者らが登壇し、公開討論で意見を交わした。

会期中、インフラや再生可能エネルギー、エネルギー、物流など、アフリカ各国の資金調達希望案件がクローズドな会談で金融機関や投資ファンドなど投資家に披露され、その場で投資関心金額の提示が行われた。AfDBのアキンウミ・アデシナ総裁は10日、閉会あいさつの中で、投資関心総額が348億2,000万ドルに上ったと公表し、3日間の関係者の協力に謝意を述べた。

また、サイドイベントとして9日に開催された「ジャパン・スペシャル・ルーム」〔日本とともにアフリカの成長を加速:スタートアップから大企業まで(Boosting Africa’s growth with Japan: From Start-ups to Major Companies)〕では、サブサハラ地域を中心に健康やエネルギー、インフラビジネスに取り組むスタートアップなどの取り組みが10件以上、報告された。さらに、日本とアフリカの投資エコシステムづくりについて、経済同友会や住友商事、丸紅、国際協力銀行(JBIC)関係者などが登壇、民間や公的機関の視点で意見が交わされた。AfDBグループは後日、日本とアフリカの連携および日本企業からの投資を歓迎すると発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。なお、この催しには約40社、80人以上の日本企業・機関関係者が参加した。

(本田雅英)

(モロッコ、アフリカ)

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