ウクライナ、順調な回復を見せる自動車市場、ポーランド国境の一部封鎖の影響も

(ウクライナ)

ワルシャワ発

2023年12月15日

ウクライナ自動車製造者協会「ウクルアフトプロム」は12月11日、2023年11月のバッテリー式電気自動車(BEV)新規登録台数が前月比4%減の4,316台と発表した。前年同月比で約3倍だった一方、前月比で減少に転じたのは2023年1月以来10カ月ぶりとなった。このうち、乗用車の新規登録台数は4,239台で、内訳は新車が827台、中古車が3,412台だった。車種別新車登録台数のトップはフォルクスワーゲン「ID.4」で、2位にトヨタ「bZ4X」、3位にBYD「Song」、4位にホンダ「eNS1」だった。中古車登録台数では日産「リーフ」の515台がトップで、2位にテスラ「Model 3」の385台が続いた。

また、2023年11月の輸入中古乗用車の新規登録台数は、前年同月比46%増の2万1,700台だった。前月比では3%の増加で、過去16カ月間で最大を記録した。内訳は、ガソリン車44%、ディーゼル車31%、電気自動車(EV)16%、液化石油ガス(LPG)自動車6%、ハイブリッド車3%で、新規登録時の輸入中古車の平均使用年数は9年だった。2023年1月から11月までの輸入中古乗用車新規登録台数は19万1,000台で、前年同期比3.5倍だった(同協会発表2023年12月8日)。

11月の乗用車の新車登録台数は5,385台と、前年同月比で74%増加したものの、前月比では6%の減少となった。11月の乗用車の新車登録台数が前月より減少した原因として同協会は、ポーランドの運送業者による国境封鎖の影響を挙げた。ブランド別でみると、トップはトヨタの854台(前年同期比22%増、前月比8%減)、2位にチェコの自動車メーカーであるシュコダ、3位にフォルクスワーゲンが続いた。トヨタ以外の日系ブランドでは日産が309台で5位を占めたほか、マツダが8位、スズキが9位だった。なお、2023年1~11月の乗用車の新車登録台数は5万5,000台で、これは前年同期比61%の増加だった(同協会発表2023年12月1日)。

ポーランドとウクライナの間では、ポーランドの運送業者による抗議活動によって、11月上旬から国境の一部が封鎖されている。ポーランドの運送業者は、ロシアによる侵攻を契機に、EUがウクライナに対し両地域を結ぶ商品輸送およびトランジットに関する許可を一時的に免除していることで、不公平な競争を強いられていると主張しており、物流の一部に影響が出ている。

(柴田哲男、坂口良平)

(ウクライナ)

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