タイでグローバルペット産業展示会「pet fair SE ASIA」開催

(アジア、タイ、日本)

バンコク発

2023年11月06日

BtoB向けグローバルペット産業展示会「pet fair SE ASIA」が10月25日から27日にかけて、タイのバンコク都内で開催された。東南アジアでは2022年が初開催、2023年で2度目となり、約40カ国300ブランドが出展した。

開所式では、タイ商務省国際貿易振興局(DITP)、タイ政府コンベンション&エキシビションビューロー(TCEB)、本イベントを運営するVNU Exhibitions Asia Pacific(VNUAP)などが登壇した。

写真 開所式の様子(ジェトロ撮影)

開所式の様子(ジェトロ撮影)

イゴール・ヤン・パルカVNUAP最高責任者は、本展示会への歓迎のあいさつとともに、本展示会は初回(2022年)から2倍の規模に拡大したと述べた。今回展示する出展者の業種は29%がペットフード、21%がペットスナック、12%がペットヘルスケア、10%がペット衛生関連用品、そして9%がペットアクセサリーで、その他ペットフードの成分や原材料の製造事業者などが参加しているとした。事前登録された訪問者の内訳としては、36%が輸入者またはディストリビューター、16%が新規のプライベートブランドパートナーを探しているブランドオーナー、12%が卸売業者、11%が小売業者、7%が獣医師だという。

プーシット・ラタナクン・セーリールアンリットDITP局長は、世界的にペット産業市場の急成長が見通され、家族の一員であるペットのために高級ペットフードやペット製品に惜しみなく購入する消費者「ペットシューマー」が需要を牽引していると述べた。タイはペットフードの生産国および輸出国として世界3位に位置づけられており、2022年の同分野の輸出額は前年比15%増の28億ドルに達したという。ビジネス環境としては、タイが多くの貿易相手国と自由貿易協定(FTA)を締結している点が魅力的だと述べた。

日系企業は、高付加価値製品を商材として出展

本展示会では、中国、台湾、韓国、カナダ、米国がパビリオンを設置し、日系企業としては、タイで猫用の液状おやつ商品「CIAO(チャオ)ちゅーる」を製造・販売するタイいなばフーズ、強力吸着消臭トイレタリーグッズを展開するコーチョー、生後2カ月からシニア期まで年齢に応じて必要な成分が配合された犬猫用ミルクを展開する森乳サンワールド、粉末状の免疫サプリメントを提供する大和薬品、繰り返し使えるペットの抜け毛取りクリーナーを製造する日本シール、Bio認定(注)を取得し有機原材料を使用したペットフードを販売するプレイアーデン、置くだけ吸着のペット用撥水(はっすい)タイルマットを展開するサンコーなどが出展し、海外展開の販路開拓に意気込む。

写真 タイいなばフーズ出展の様子(ジェトロ撮影)

タイいなばフーズ出展の様子(ジェトロ撮影)

写真 森乳サンワールド出展の様子(ジェトロ撮影)

森乳サンワールド出展の様子(ジェトロ撮影)

写真 コーチョー出展の様子(ジェトロ撮影)

コーチョー出展の様子(ジェトロ撮影)

なお、2024年は10月30日〜11月1日に開催を予定している。

(注)農薬や化学肥料などをいっさい使用せず、100%有機の原材料によって生産された無添加オーガニックであることが認証された商品。

(宮口莉央、デゥアンパニッチ・チュティマ)

(アジア、タイ、日本)

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