レンゴー、インド段ボール企業への資本参加による事業展開を発表

(インド)

チェンナイ発

2023年11月20日

レンゴーは11月16日、インド地場段ボールメーカーのヴェルヴィン・コンテナーズの株式30%を取得したと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。会社名をヴェルヴィン・レンゴー・コンテナーズに改称して、インド南部で段ボールを製造・販売する計画だ。

今後は段ボールなどを製造・販売するヴェルヴィングループとの合弁会社となり、2024年3月の部分操業開始を目指す。生産工場は、南部のタミル・ナドゥ州産業振興公社(SIPCOT)のチェイヤー工業団地内約5万平方メートルの敷地で建設が進められており、完成後は数百人の雇用が創出される予定だ。

写真 新工場完成予想図(レンゴー提供)

新工場完成予想図(レンゴー提供)

梱包(こんぽう)用段ボールはインドでも生産されているが、日本の取引先や消費者から、商品イメージに合わない独特の臭いがあったり、カビが発生しやすかったりするなど、品質面の指摘を受けることがある。このため、日系企業の中には段ボールを海外からインドに輸入している企業も存在し、今後拡大する国内市場への売り込みや輸出商品にも対応できるよう高品質の梱包材が求められている。また、段ボールはプラスチックの代替材として、環境にやさしい梱包材としても注目されている。

チェンナイ近郊には輸出入に利用しやすい港があり、工業団地と港を結ぶ産業道路が一部開通するなど、製造業が進出しやすい環境が整っている。インド政府の推進する製造業振興政策「メーク・イン・インディア」も後押しとなり、携帯電話関連やエアコンなどの製造業の進出が続いているため、今後、製品を梱包する段ボールの需要伸長が見込まれている。

(淺羽英樹)

(インド)

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