1~9月の外資規制業種の事業認可、金額、件数ともに日本が首位

(タイ)

バンコク発

2023年11月06日

タイ商務省(MOC)は10月26日、9月の外資規制業種の認可状況を公表した。1~9月累計の事業認可件数は前年同期比13.1%増の493件となり、内訳は外国人事業ライセンス(FBL)が166件、外国人事業証明書(FBC)が327件だった(注)。投資総額は15.5%減の約840億2,900万バーツ(約3,445億円、1バーツ=約4.1円)となり、5,703人の新規雇用に貢献した。国別にみると、日本が約229億2,900万バーツ(構成比27.3%)、111件で金額、件数ともに首位となり、シンガポールが約205億1,300億バーツ、77件、中国が約133億7,700万バーツ、38件、米国が約39億8,600万バーツ、80件だった。

認可された事業のほとんどが、インフラ開発に関わるものだった。具体的には、タイ湾の油田掘削(探査区画内)、高架鉄道(BTS)鉄道計画のデザイン/購買/据え付け/テスト/運営、国内天然ガスパイプラインおよび制御基地・基盤システムの建設・試運転、自動車エンジニアリング事業関連のエンジニアリング・コンサルティング、デジタルサービスを提供するプラットフォーム開発、海外関連企業の業務を支援する国際ビジネスセンターなどだった。

1~9月に認可された案件のうち、99件は東部経済回廊(EEC)への投資案件で、投資金額は約161億4,000万バーツと、認可総額の19.2%を占めた。国別にみると、日本が約67億2,800万バーツ(構成比41.7%)、41件で金額、件数ともに首位、香港が約40億4,600万バーツ、6件、中国が約19億9,000万バーツ、18件の順だった。

(注)商務省が外資規制業種への参入を認可する際、次の2種類の方法がある。外国企業が商務省へ直接認可を申請する「外国人事業ライセンス(FBL)」と、外国企業がタイ投資委員会(BOI)などから投資奨励を得た上で、商務省に申請する「外国人事業証明書(FBC)」。

(高谷浩一、チャナットパット・スクマ)

(タイ)

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