韓国の現代自動車、米アマゾンとオンライン販売での提携を発表

(米国、韓国)

ニューヨーク発

2023年11月20日

韓国の自動車メーカーの現代自動車(以下、現代)は11月16日、現代が生産する車両のオンライン販売契約を含む戦略的パートナーシップを米国アマゾンと結ぶことを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。パートナーシップには、次の3件の計画立ち上げが含まれている。2024年に米国内での現代自動車のオンライン販売開始、デジタル化移行を支援する優先クラウドプロバイダーとしてアマゾンウェブサービス(AWS)の採用、現代の次世代車両におけるアマゾンの人工知能(AI)音声認識サービス「アレクサ」の採用だ。

今回の提携により、2024年以降、現代の顧客はアマゾンのサイト上で車両を検索し、融資を含めた支払いオプションを選択して購入することが可能となる。ただし、各州のフランチャイズ法により、自動車メーカーは顧客へ直接新車を販売することが制限されているため、車両の受け渡しは最終販売者のディーラーで行われる。アマゾンはこれまでも、自社サイト上に、現代のほか日産自動車やボルボなどのデジタルショールームを開設し、オンラインでの車両販売ビジネス開始に向け準備してきたといわれている。

アマゾンのアンディ・ジャシー社長兼最高経営責任者(CEO)は「現代は、顧客の毎日の生活をより良く、より楽にしようとするアマゾンの情熱を共有する非常に革新的な企業だ。われわれの広範で戦略的なパートナーシップは、顧客がオンラインで車両を簡単に購入できるようにすることから、エンターテインメント、ショッピング、スマートホームの調整、カレンダーの確認などで、アレクサを簡単に使えるようにすること、そしてAWSへの移行で顧客エクスペリエンスとビジネス運営を変革するものだ」と期待を寄せる。また現代のチャン・ジェフンCEOは「当社がポートフォリオや販売ネットワークの拡大、電動化への移行、スマートモビリティの未来を実現し続ける中で、世界で最も顧客中心の組織の1つと提携することは、素晴らしい機会を開く」と述べた。

(大原典子)

(米国、韓国)

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