「ドバイ・デザイン・ウイーク2023」が開催

(アラブ首長国連邦、日本、韓国、イタリア)

ドバイ発

2023年11月28日

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ・デザイン・ディストリクト(D3)で11月7~12日、家具、インテリア、装飾品の展示会「ドバイ・デザイン・ウイーク2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催された。世界各国からデザイナーやアーティストがアートやオブジェ、家具、インテリアの展示を行った。

日本企業からは、三菱地所設計による茶室「アラビ庵(Arabi-An)」が展示された。「アラビ庵」は2023年ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展で展示されて注目を集めた茶室で、第2弾として今回の展示会に出展された。同社は環境問題に力を入れており、茶室は全てリサイクル可能な素材や食品廃棄物によって作られている。現地の生ごみなどを利用することで世界中どこにでも建てることができ、茶室を解体した部品から棚やテーブル、椅子などの家具に作り変えることもできるという。サステナブルなコンセプトと独特のデザインで来場者の注目を集めた。

写真 三菱地所設計による茶室「アラビ庵(Arabi-An)」(ジェトロ撮影)

三菱地所設計による茶室「アラビ庵(Arabi-An)」(ジェトロ撮影)

また、「ドバイ・デザイン・ウイーク」の中核イベント「ダウンタウン・デザイン2023外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」(11811日開催)では、300以上の家具・インテリアのブランドやメーカーが世界各国のデザイナーとコラボレーションし、最新のコレクションを披露した。

写真 「ダウンタウン・デザイン2023」の会場前(ジェトロ撮影)

「ダウンタウン・デザイン2023」の会場前(ジェトロ撮影)

特に注目を集めたのは、会場入り口近くで韓国文化体育観光部と韓国工芸・デザイン文化振興院が主催する韓国工芸品ブースだった。韓国政府によると、同展示会への参加は、2023年1月に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がUAEを国賓訪問したことがきっかけで、韓国の文化と工芸品の存在感を高めることを目的とする。今後もUAEの展示会や見本市に参加し、韓国人アーティストのプロモーションを支援していくとしている。

写真 韓国工芸品ブース(ジェトロ撮影)

韓国工芸品ブース(ジェトロ撮影)

同展示会ではまた、オリエンタルなデザインのコレクションを紹介した企業が数多く見られた。イタリアに本社を構える壁紙の企業ロンドンアート(LondonArt)は、日本からインスピレーションを受けたコレクションの「キモノ」を出展した。また、マニマ(MANIMA)はイタリア発祥のブランドで、日本人デザイナーのカズミ・ヨシダ氏とのコラボレーション作品を展示した。マニマ最高経営責任者(CEO)のカロリーナ・グスマン氏は「ユニークなデザインで来客者から注目を集めた」と話した。同展示会は高級志向で、イタリアやフランスなど欧州のブランドが目立った。

写真 マニマ出展の様子(ジェトロ撮影)

マニマ出展の様子(ジェトロ撮影)

(和田梅花)

(アラブ首長国連邦、日本、韓国、イタリア)

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