IPEF閣僚会合、インドネシアはパートナー間のさらなる協力強化に期待

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年11月16日

インド太平洋経済枠組み(IPEF)の閣僚級会合が11月13日と14日、米国サンフランシスコで開催された。インドネシアからは、アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相が参加した。日本からは、西村康稔経済産業相および上川陽子外相が出席した。

会合では、いまだ妥結に至っていない貿易、クリーン経済、公正な経済の3分野に関して議論が行われた。また、すでに実質妥結に至っていたサプライチェーンの柱について、協定書の署名が行われた(経済担当調整府プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます11月15日)。

経済担当調整府は11月15日、クリーン経済、公正な経済の2分野について実質的な合意の見通しが立ったと公表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。サプライチェーンの柱を含む3分野の合意が完了することにより、IPEFのパートナー国は、投資の多様化、サプライチェーンの強化、市場開発にさらに取り組むとし、消費者、労働者、投資家、中小零細企業など広範な利害関係者に利益をもたらすことができるとした。アイルランガ経済担当調整相は「われわれは、IPEFのもとで合意された約束の履行を促進するための、協力強化を歓迎する。IPEFパートナー国間での協力を深め、よりクリーンで公平な経済を達成することを望んでいる」とした。

スリ・ムルヤニ財務相は、11月13日に開催された貿易分野の閣僚会合に出席した。同相は、国際貿易分野での協力強化は今回の実務訪問の重要な使命の1つだとし、「インドネシアは特に、デジタル経済、農業、包摂性、雇用と環境などのフォローアップが必要なテーマを解決するために、IPEFパートナー国が相互協力を強化し続けることを望んでいる」とした(財務省プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます11月14日)。

日本との経済閣僚会合も実施

IPEF閣僚級会合の傍ら、日本とインドネシアの2国間経済閣僚会合も開催され、IPEFの交渉の進捗状況や再生可能エネルギー、技術、インフラ、漁業などのさまざまな分野における協力機会の追求について話し合いが行われた。アイルランガ経済担当調整相は「IPEFのサプライチェーン、クリーン経済、公正な経済における日本との協力を期待している」と述べたほか、日系企業によるインドネシアでの電気自動車開発や、再生可能エネルギー分野への投資加速に期待を示した(経済担当調整大臣府プレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます11月15日)。

(尾崎航)

(インドネシア)

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