「気候変動対応の政策と行動2023年度報告」を発表

(中国)

上海発

2023年11月07日

中国生態環境部が10月27日に「中国の気候変動対応の政策と行動2023年度報告」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを発表し、2022年における中国の気候変動への対応状況を報告した。

報告書では、2022年の二酸化炭素(CO2)排出量および気候変動の緩和と適応に向けた対応状況、全国排出権取引制度の実施状況などが記載された。

2022年の単位GDP当たりのCO2排出量は2005年比で51%以上削減され、2022年末時点で、エネルギー総消費量に占める非化石エネルギーの割合は17.5%となった。また、再生可能エネルギーの設備容量は12 億 13万キロワット(kW)に達し、風力発電3億6,500万kW、太陽光発電3億9,300万kW、バイオマス発電4,100万kW、水力発電3億6,800万kW、原子力発電5,500万kWとなった。水素ステーションは350カ所以上建設され、全世界の約40%を占めた。

交通運輸に関しては、2022年末時点で全国の公共交通バス保有台数は70万3,200台、うち新エネルギーバスは54万2,600台で、全体の77.2%に達した。充電施設は前年比約2倍の260万台前後に達し、累計520万台前後となった。新エネルギー車の販売台数は前年比93.4%増の688万7,000台となった。2023年6月末時点では、全国の新エネルギー車の保有台数は1,620万台、自動車全体に占める割合は4.9%となっている。2018年から2022年まで、中国の新エネルギー車の保有台数は毎年、大幅に増加している(添付資料図参照)。

全国炭素排出権取引市場(全国ETS)について、政府から義務的に割り当てられ炭素排出枠(CEA)を取引する、コンプライアンス市場の第1期(2021年1月1日~2021年12月31日)では2,162社の重点排出事業者が対象となり、達成率は99.5%となった。また、2023年6月30日時点で、CEAの累計取引量は2億3,800万トン、累計取引額は109億1,200万元(約2,182億4,000万円、1元=約20円)に達した。2022年のグリーン電力証書の取引量は2021年比16.8倍となる969万枚だった。

(宋青青)

(中国)

ビジネス短信 2c48b488dd6fe970