韓国のデイチャン、米ジョージア州に自動車用シートフレームの製造施設開設

(米国、韓国)

アトランタ発

2023年11月01日

米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は1023日、自動車用シートフレームのサプライヤーである韓国のデイチャン・シートコーポレーション(DSCが同州チャタム郡のサバンナ・チャタム・マニュファクチャリング・センターに製造施設を開設すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同社による投資額は7,250万ドル、雇用数は500人以上としている。

サバンナ・チャタム・マニュファクチャリング・センターは、サバンナ経済開発局が202012月に開設した工業団地で、第1段階で744エーカー(約3平方キロメートル)のスペースがある。同センターは、同州で建設中の現代自動車グループのメタプラント・アメリカ(HMGMA2022年5月23日記事参照)に隣接しており、現代自動車のサプライヤーのソヨンイファとPHA2社が既に進出している。

ケンプ知事は「新たなHMGMAのサプライヤーが当州に進出するという今回のニュースは、HMGMAのようなプロジェクトが初期投資以上の影響をもたらすことを示している。現在までに同プロジェクトのサプライヤーだけで少なくとも州内の9つの郡に進出している」と述べた。また、ジョージア州港湾局のグリフ・リンチ社長兼最高経営責任者(CEO)は「DSCは、サバンナ港からわずか数分という、ジョージア州の世界トップクラスの相互接続性を利用できる理想的な場所に立地する」と述べた。DSCの現地法人デイチャン・シート・サバンナ・コーポレーションのリー・ジンスクCEOは「DSCは、現代トランシス、現代モービスとHMGMAプロジェクトでパートナーシップを結んでおり、将来的にはさらに多くのプロジェクトと提携したい」と語った。

報道によると、ジョージア州は従業員の訓練費用を負担するほか、DSCは、従業員の年収が31,300ドル以上ならば、1人当たり年間4,000ドルを5年間として、合計1,000万ドルの州所得税税額控除を受けることができる。さらに、サバンナ経済開発局の広報担当アンジェラ・ヘンドリックス氏によると、地元当局は15年間の固定資産税減税を認めており、これにより580万ドルの節税が見込まれるという。また、工場用地を割引価格で販売するという(「ステイツボロ・ヘラルド」1024日)。

(吉田祥子)

(米国、韓国)

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