サウジアラビアで2023年世界観光デー開催、人材育成に投資

(サウジアラビア、世界)

リヤド発

2023年10月10日

サウジアラビアの首都リヤドで9月27日、「観光とグリーン投資」を2023年世界観光デーのテーマとして開催された外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。国連世界観光機関(UNWTO)加盟国から50人以上の観光相と数百人の観光関係者が一堂に会し、教育とスキルを育む人材投資、持続可能なインフラの構築とグリーン投資、イノベーション、テクノロジー、起業家精神への投資などについて議論した。

サウジアラビアのアハメド・アル・カティーブ観光相は開会式で「観光業は世界の10人に1人を雇用し、何億人もの人々の生活を支える世界で最も重要な経済分野の1つで、国によってはGDPの20%以上を占める。観光は雇用創出の原動力だ」と述べた。

人材育成関連では、新世代の観光従事者育成を目的としたリヤド・ツーリズム・ホスピタリティー・スクールについて発表された外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。同スクールは、2021年にサウジアラビア観光省と建設中の巨大エンターテインメント地区のキディヤ(Qiddiya)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、UNWTOが協力して設立することが発表されていたが、今回、詳細が明らかにされた。

全世界の観光教育プログラムの80%がホテル運営に重点を置く中、同スクールは世界から優秀な人材を集め、最先端の施設に最新のテクノロジーを取り入れ、実社会での実践を通じて、グローバルな学習経験・プログラムを提供するとしている。リヤド南西のキディヤに敷地面積5平方キロ、建設費10億ドル以上になるキャンパスを2027年までに新設する。

サウジアラビアでは、2023年1~7月の観光客到着数が2019年の同期に比べて58%増加、増加率が世界第2位となるなど、観光産業への投資を加速させている〔10月3日付サウジアラビア国営通信(SPA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。紅海沿岸リゾート開発「アマーラ(Amaala)」「シンダラ(Sindalah)」、山岳部リゾート開発「トロジェナ(Trojena)」が建設中で、カティーブ観光相は観光業のGDP寄与度を10%まで引き上げるとしている。

(黒島裕介)

(サウジアラビア、世界)

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