スリランカ、中国輸出入銀行と債務再編について基本合意

(スリランカ、中国)

コロンボ発

2023年10月23日

スリランカ政府は10月11日、中国輸出入銀行との間の約42億ドルの債務処理について基本合意に達したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。IMFは金融支援パッケージ〔拡大信用供与(EFF)プログラム〕による追加融資について、IMF理事会が承認するには、債務目標に沿った債務再編の完了が十分に担保される金融保証が必要だとしている(2023年10月6日記事参照)。スリランカ政府は、この合意が他の債権者との債務再編交渉を進める上で、重要な足掛かりになると期待を寄せている。

スリランカ政府の「四半期債務報告(2023年6月末時点)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、2023年6月末時点で、中国は2国間債務の最大の債権国となっている。スリランカ政府は中国に対して、中国輸出入銀行のほかに、中国開発銀行や中国政府に2国間債務を、中国開発銀行に期限付き融資による商業債務を負っている(添付資料表1、表2参照)。

債権国会合は、債務再編の進展に向けてスリランカ政府と議論継続

日本やインド、フランスによって構成される「債権国会合」は11日、債務再編の進展を評価した。併せて、スリランカ当局が他の公的債権国や民間債権者との透明で公平な債務措置を実施する取り組みの重要性をあらためて認識した上で、スリランカ当局との覚書(MOU)の迅速な締結に向け、引き続き緊密に協調することで合意したと発表した(日本の財務省HP外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

(大井裕貴)

(スリランカ、中国)

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