内閣改造を発表、内閣筆頭長官が外相を兼任

(ケニア)

ナイロビ発

2023年10月12日

ケニアのウィリアム・ルト大統領は10月4日、内閣改造を発表した。主要閣僚では、アルフレッド・ムトゥア外務・ディアスポラ長官が観光・野生生物長官に、モーゼス・クリア貿易・投資・産業長官が公共サービス・政策評価・執行長官に転任し、事実上の格下げとなった。外務・ディアスポラ長官には、ムサリア・ムダバディ内閣筆頭長官が兼任し、貿易・投資・産業長官には、レベッカ・ミアノ東アフリカ共同体・乾燥・半乾燥地帯・地域開発長官が就任する。加えて、土地・住宅・都市開発長官や水・衛生・灌漑長官が交代となった。

また、青少年・スポーツ・芸術省から芸術、観光・野生生物・遺産省から遺産、公共サービス・ジェンダー・アファーマティブ・アクション省からジェンダーをそれぞれの所管から切り離し、ジェンダー・文化・芸術・遺産省を設置し、公共サービス・ジェンダー・アファーマティブ・アクション長官のアイシャ・ジュムワ・カタナ氏をトップに据えた。

現地報道によると、ルト大統領は複数の閣僚のパフォーマンスに不満を抱いていたとされており、全ての長官を閣僚から降任させず維持はしたものの、ポスト交代により、政権のパフォーマンス改善を目指したと分析している。また、今回の内閣改造の最大の勝者はムダバディ内閣筆頭長官で、外交も所管して政権内でさらに影響力を高めたとしている。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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