8月の小売売上高は前年同月比13.7%増

(香港)

香港発

2023年10月13日

香港特別行政区政府統計処は9月29日、8月の小売売上高(速報値)を前年同月比13.7%増の324億3,900万香港ドル(約6,163億4,100万円、1香港ドル=約19円)と発表した(添付資料図参照)。9カ月連続で前年同月比プラスとなった。

同月の小売売上高のうち、オンライン販売額は前年同月比9.0%減の23億7,400万香港ドルで、全体の7.3%を占めた。

品目別にみると、増加幅が最大だったのは「宝飾、時計および高級贈答品」で、前年同月比57.2%増の51億7,300万香港ドル、9カ月連続でプラスの伸びを示した。次に「衣類、靴および関連製品」が同37.1%増の35億7,300万香港ドルと続いた。前月まで増加を示していた「食品、酒類、たばこ」(注1)は減少に転じ、1.4%減の30億1,200万香港ドルだった。「燃料」は15.5%減の9億1,100万香港ドルと、5カ月連続でマイナスとなった。

業態別にみると、「百貨店」は14.9%増の28億5,900万香港ドルに増加した。「スーパーマーケット」(注2)は、3.0%減の45億4,900万香港ドルだった(添付資料表参照)。

香港政府報道官は8月の小売売上高について「来港観光客のさらなる増加により、前年同月比では明らかな改善を続けている」と指摘した。今後の小売売り上げの見通しについては「インバウンド観光客の復活により、今後も引き続き増加するだろう。また、労働市場の改善や、政府が推進する『香港夜繽粉(ナイトバイブス香港)』(注3)の実施によって改善した消費者心理も下支えするだろう」と述べた。

(注1)スーパーマーケット以外での売上高。

(注2)百貨店内のスーパーマーケット部門の売上高は含めない。

(注3)市民や観光客に夜の外出を促し、ナイトビジネスの経済活性化を目的として、香港政府が9月14日に公表したキャンペーン。9月末からの中秋節と国慶節から2024年の年初まで香港全域で実施され、ビクトリア・ハーバーなどでさまざまなイベントが開催される。そのほか、域内のレストランやバーを対象としたプロモーション、映画館でのレートショーの割り引き、美術館や博物館の開館時間の延長なども行われる。同キャンペーンについての詳細は、香港政府のポータルサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで確認できる。

(横田覚)

(香港)

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