バイデン米大統領が欧州4カ国首脳とともに声明発表、イスラエルへの結束した支持を表明

(米国、イスラエル、フランス、ドイツ、イタリア、英国)

調査部米州課

2023年10月10日

パレスチナ自治区のガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスによるイスラエルへの大規模な攻撃を受け(2023年10月10日記事参照)、米国のジョー・バイデン大統領は10月9日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領、ドイツのオラフ・ショルツ首相、イタリアのジョルジャ・メローニ首相、そして英国のリシ・スナク首相とともに、イスラエルへの結束した支持を表明する共同声明を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

共同声明では、ハマスによる攻撃を「テロ行為」と表現した上で「正当性も合法性もなく、例外なく糾弾されなければならない。テロリズムに正当性はない」と強く非難した。また、「われわれの国々はこのような残虐行為から自国と自民を守ろうとするイスラエルの努力を支援する」とイスラエル支持を明らかにするとともに、「イスラエルに敵対するいかなる当事者にとっても、この攻撃を利用して優位に立とうとする時ではないことを強調する」と、イスラエルと敵対する国や組織を牽制するメッセージも発している。

米政権はイスラエル政府や関係国とのコミュニケーションを強化

バイデン大統領は、ハマスによる攻撃が行われた10月7日にホワイトハウスで演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。演説では、大統領が同日朝にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と電話会談したことを明らかにした。また、エジプトやトルコ、カタール、サウジアラビア、ヨルダン、オマーン、アラブ首長国連邦といった周辺地域の指導者や、欧州のパートナー国、そしてパレスチナ自治政府とも常に連絡を取り合うよう、ホワイトハウスのスタッフに指示したことも併せて発表するなど、周辺国との連携にも取り組んでいる。

このほか、10月7日に発表されたハマスによる攻撃を非難する声明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がイスラエルのツァヒ・ハネグビ国家安全保障顧問と話し合い、今後も緊密に連絡を取り続けることが確認された。また、翌8日には、バイデン大統領がイスラエルのネタニヤフ首相と外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますカマラ・ハリス副大統領がアイザック・ヘルツォーク大統領と外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます、それぞれ電話会談を行ったことが発表された。

(滝本慎一郎)

(米国、イスラエル、フランス、ドイツ、イタリア、英国)

ビジネス短信 dea10ef4b0f174df