9月の輸出額は前年同月比16.2%減、輸入額は12.5%減

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年10月30日

インドネシア中央統計庁(BPS)が10月16日に発表した輸出入のデータによると、9月の輸出額は前年同月比16.17%減の207億5,930万ドル、輸入額は12.45%減の173億4,150万ドルだった(添付資料表参照)。前月比では輸出額は5.63%減、輸入額は8.15%減となった。貿易収支は34億1,780万ドルの貿易黒字となり、41カ月連続で黒字を維持した。

前月比について、9月の輸出内訳をみると、石油・ガスが6.54%増となる一方、輸出全体の9割超を占める非石油・ガスが6.41%減となった。非石油・ガスの内訳をみると、鉱物性燃料が5.25%減の27億3,550万ドル、動植物性油脂が20.54%減の23億2,500万ドル、鉱石・スラグ・灰が23.8%減の8億7,220万ドルの順となった。

輸入では、石油・ガスが前月比で25.04%増だった一方、非石油・ガスは13.60%減となった。非石油・ガスの内訳をみると、機械類・輸送用機器が11.89%減の26億1,010万ドル、電気機器が17.95%減の18億3,620万ドル、自動車とその部品が15.71%減の7億7,730万ドルとなった。

9月の非石油・ガスの相手国別の輸出額は、中国が51億7,200万ドル(前月比3.69%減)、米国18億3,580万ドル(13.80%減)、インド15億200万ドル(18.55%減)となった。相手国別の輸入額は、中国が49億5,290万ドル(4.55%減)、日本12億1,010万ドル(19.31%減)、タイ7億5,930万ドル(4.05%減)と続いた。

9月の貿易収支をみると、米国との貿易収支が11億5,490万ドルと最大の黒字で、インドが11億4,100万ドル、マレーシアが3億2,690万ドルの黒字と続いた。一方、オーストラリアとの貿易収支がマイナス3億8,710万ドルと最大の赤字になった。

ズルキフリ・ハサン商業相は「貿易黒字は継続しているが、商品価格の下落や世界経済の減速が続いており、貿易黒字の縮小には注意が必要だ」とした(「リプタン6」10月18日)。

インドネシア経済改革センター(CORE)事務局長のモハマド・ファイサル氏も同様に、「9月の貿易収支が黒字となった主な要因は輸出増ではなく輸入減のため、望ましい状態だとは言い難い。インドネシアの輸入低迷は、世界経済の減速の影響を受けた国内経済の状況を反映している」と述べた(「リパブリカ」10月20日)。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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