中国衛生当局、2022年の出生数などを発表
(中国)
北京発
2023年10月19日
中国国家衛生健康委員会は10月12日、「2022年中国衛生健康事業発展統計公報」を発表した。公報では、政府による衛生健康事業に対する支出が継続的に増加し、医療衛生資源(注)の質が向上しているほか、衛生サービス体系が整備され、「健康中国」(2019年8月5日記事参照)の建設が着実に推進されているとされた。
公報によると、2022年、中国全土の医療衛生機関の受診者数は延べ84億2,000万人となり、前年比でほぼ横ばいだった。住民の医療衛生機関年間平均受診回数は6回となった。また、2022年末時点で、中国全土の医療衛生機関の数は103万2,918カ所と、前年より1,983カ所増加した。医療衛生機関の病床数は975万床で、人口1,000人当たりの病床数は2021年の6.7床から6.92床に増加した。
医療従事者数は、2022年末時点で1,441万1,000人と前年より42万5,000人増加した(前年比3.0%増)。人口1,000人当たりの職業医師数(助手を含む)は3.15人、登録看護師数は3.71人で、人口1万人当たりの開業医数は3.28人、公共衛生機関の職員数は6.94人となった。
また、全国の2022年の衛生支出総額は8兆4,846億7,000万元(約169兆6,934億円、1元=約20円)と推計され、GDPの7.0%を占めた。うち政府による支出は、2兆3,916億4,000万元で28.2%を占めた。
2022年の出生数は前年比106万人減
人口について、2022年の中国全土の出生数は前年比106万人減の956万人だった。このうち第2子の割合は38.9%、第3子以上が15.0%で、出生人口の性別比は女児100人に対して男児111.1人となった。
妊婦・乳児の健康に関するデータをみると、2022年の妊婦の出産前検診受診率は97.9%、出産後の検診受診率は96.5%となり、受診率はいずれも前年比で上昇した。中国全土の入院分娩率は99.94%となり、ほぼ全ての妊婦が入院して分娩している。また、5歳未満の児童の死亡率は0.68%、乳児の死亡率は0.49%、妊産婦の死亡率は10万人当たり15.7人と、いずれも前年比で低下した。
(注)医療衛生資源は医療サービスを提供する生産要素の総称で、医療従事者、医療費、医療機関、医療病床数、医療施設および設備、知識技能と情報などを含む。
(趙薇)
(中国)
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