OPECプラスは2024年末まで減産維持、サウジアラビアとロシアも自主減産継続

(中東、サウジアラビア、ロシア)

調査部中東アフリカ課

2023年10月05日

OPECプラス(注)は10月4日、第50回共同閣僚監視委員会(JMMC)をオンラインで開催した。同日付のプレスリリース外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、本会合では前回(2023年8月7日記事参照)に引き続き、6月4日の第35回閣僚級会合で合意した2024年末までの減産方針(2023年6月5日記事参照)を維持することを再確認した。

OPECプラスでは、2022年11月から実施している大型減産に加え、2023年4月に複数の加盟国が2023年末までの追加自主減産を行うことを発表した。6月には、同減産方針を維持したうえで、2024年末までの生産量調整を行うことでも合意していた。

また、サウジアラビアは今回のJMMCと同日に、2023年7月以降継続している日量100万バレルの追加自主減産を、2023年12月末まで継続すると再度表明した(2023年10月5日記事参照)。この追加自主減産は、同国が2023年4月に発表し、2024年12月末まで実施する日量50万バレルの自主減産に追加されるものだ。ロシアも同日、2023年9月に発表し、同年末まで実施するとした日量30万バレルの原油輸出量削減について、予定どおりの実施継続をあらためて発表した(「タス通信」10月4日)。JMMCは、両国の決定を評価するとしている。

原油価格は、2023年7月から上昇傾向が続いており(添付資料図参照)、米国エネルギー情報局(EIA)の統計によれば、10月2日時点で米WTIが1バレル当たり88.81ドル、北海ブレントが91.21ドルとなった。

次回の第51回JMMCは11月26日に開催の予定。

(注)サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などOPEC加盟国と、ロシア、メキシコなど非加盟の産油国で構成される。

(久保田夏帆)

(中東、サウジアラビア、ロシア)

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