政府が国有企業売却へ、投資家向けの公募開始

スリランカ政府は10月10日、国営企業のホテル・デベロッパーズ・ランカ（ヒルトン・コロンボ）の売却に関して関心があるかについて11月9日までに投資家からの提案を求めている（Request for Expressions of Interest：EOI）。また、10月18日には、ランカ・ホスピタルズの売却に関する資格審査要請書（Request For Qualification：RFQ）も公開し、11月21日まで投資家からの提案を求めている。

そのほかに売却が予定されているキャンウィル・ホールディングス（グランドハイアット・コロンボ）、スリランカ航空、スリランカ・テレコム、スリランカ保険公社、リトロガス・ランカの提案依頼書は後日公開する見込みだ。売却手続きは、財務・経済安定・国家政策省国有企業再編ユニットが2023年7月に策定した「国有企業の売却に関する特別ガイドライン」に沿って進められる。

これらの企業売却は、IMFによる金融支援プログラムに伴う構造改革の一環として実施される（2023年4月6日記事参照）。国有企業再編ユニット長のスレーシュ・シャー氏は10月4日、国営企業の売却手続きを2024年第2四半期（4～6月）までに終える方針を示した。シャー氏は今回の改革について、国有企業の売却を通じて企業の競争力強化を図ると説明している。

（大井裕貴）