世界銀行、2023/2024年度のインドの経済成長率を6.3%に据え置き

(インド)

調査部アジア大洋州課

2023年10月13日

世界銀行は10月3日に発表した「インド経済報告(IDU)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」で、2023/2024年度(2023年4月~2024年3月)の実質GDP成長率を6.3%と予測し、前回2023年4月の公表値を据え置いた。

世界銀行によると、実質GDPが7.2%増加したインドの2022/2023年度の成長率はG20加盟国の中で2番目に高く、新興国市場平均値の約2倍に達した。混迷を極める世界経済の中で成長を続ける要因として、強固なサービス分野と投資の拡大見通しを挙げており、2023/2024年度はこの数値からは低下が見込まれるものの、引き続きの成長が見込まれている。

発表に際し、世界銀行シニアエコノミストで、この報告書の主任執筆者のドゥラブ・シャルマ氏は「世界的なバリューチェーンの見直しが続くことから、今後はインド国外からの直接投資も伸びると考えられる」と指摘した。

なお、インドの財務再建は2023/2024年度にかけても続くとみられ、財政赤字額はGDP比6.9%から5.9%までに低下すると予測される。公的債務はGDP比83%で安定し、経常赤字についてはGDP比1.4%まで縮小すると予測した。

(深津佑野)

(インド)

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