9月の貿易、前年同月比で減少も前月比では増加

(シンガポール)

シンガポール発

2023年10月24日

シンガポール貿易産業省(MTI)管轄下のシンガポール企業庁(Enterprise SG)が10月17日に発表した2023年9月の貿易統計外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによれば、前年同月比で輸出は12.7%減、輸入は11.8%減となり、総額は12.3%減少した。8月の15.5%減から減少幅が縮小した。季節調整済み前月比では、総額で4.2%(輸出が5.7%、輸入が2.5%)増加し、前月の1.1%増から増加幅が拡大した。

非石油部門の地場輸出額(NODX、注)は前年同月比で13.2%減少した。エレクトロニクス製品(11.6%減)と非エレクトロニクス製品(13.6%減)の双方で減少した。エレクトロニクス製品では、集積回路(IC)(16.2%減)やパーソナルコンピュータ(PC)(33.2%減)、PC部品(38.9%減)などの部門で減少が顕著だった。非エレクトロニクス製品では、非貨幣用金(59.6%減)や医薬品(31.2%減)、食料品(40.0%減)などで減少が顕著だった。NODXの季節調整済み前月比では、前月(6.6%減)から転じて、11.1%増加した。NODXの水準は2023年9月に145億シンガポール・ドル(約1兆5,805億円、Sドル、1Sドル=約109円)に達し、前月の131億Sドルを上回ったが、前年の水準(2022年9月で164億Sドル、2022年の月別平均で166億Sドル)には届かなかった。

NODXの主要相手国・地域別では、台湾(前年同月比34.9%減)、インドネシア(45.2%減)、マレーシア(19.8%減)がNODX全体の減少に影響した。中国(26.2%増)と香港(55.0%増)、米国(9.7%増)は増加した。日本は27.2%減少した。

(注)自国生産による財輸出で、再輸出を除く。

(糸川更恵)

(シンガポール)

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