日系SU、インド最大のスタートアップイベントに出展

(インド)

ベンガルール発

2023年10月02日

インド南部カルナータカ州ベンガルールで9月21~23日の3日間、インド国内最大級のスタートアップイベント「TechSparks 2023(テックスパークス2023)」が開催され、ジェトロの支援を通じて日系スタートアップ(SU)5社がブースを出展した。

TechSparks 2023は、インドのSU特化型メディア、YourStory(ユアストーリー)主催のもと2018年からベンガルールにおいて開催され、2023年で14回目となった。2022年度から開催都市にムンバイが加わり、2023年度にはデリーでも初めて開催される予定だ。イベント拡大の背景について、担当者は「デリー、ムンバイのSUや大企業、州政府などから、多くの開催リクエストが寄せられた。今年は3都市開催だが、来年はもっと増えるかもしれない」と語った。

同イベントには、インドのユニコーン企業で配車サービス国内最大手であるオラのバビシュ・アガワルCEO(最高経営責任者)、モバイル決済アプリのインド最大手PhonePeの創業者兼CEOサミール・ニガム氏、技能開発・起業促進閣外大臣兼電子・IT省(Ministry of Electronics and Information Technology、MeitY)のラジーブ・チャンドラセカール副大臣ら140人を超えるスピーカーが各セッションに参加した。その他、50社以上のインド国内外のSUがブースを出展し、日本からは、AWL、Findy、GINCO、I'mbesideyou、Potlachの計5社が参加した。イベントに参加したI'mbesideyouの神谷渉三CEOは「TechSparksは参加者の質が高く、皆が非常に積極的。ブース出展を通じて、複数のリードを獲得することができ、インド国内でのプロモーション効果が非常に高いと感じた」と話し、Findyの河島傑CFO(最高財務責任者)は「なぜインドが伸びているかを実感することができた。インドのトップ層は優秀で、世界中にネットワークを持っている。日本企業はインドの方たちと一緒に、世界を攻めにいく観点でインド市場に向き合っていくと面白いと思った」と語った。

チャンドラセカール氏は、現在、インド政府がインドSU向けの「Digital India Fund(仮称)」を提案していることを紹介した。2022年後半以降、インドではSUの資金調達が難しい状況が続いているため、今後の政府の動向に注目が集まっている。

写真 TechSparks2023の様子(ジェトロ撮影)

TechSparks2023の様子(ジェトロ撮影)

(夏見祐奈)

(インド)

ビジネス短信 53350310f55c817c