9月の貿易額、前月比でプラス成長

(中国)

北京発

2023年10月26日

中国海関総署の10月13日の発表によると、2023年1~9月の貿易総額は前年同期比6.4%減の4兆4,103億ドル、うち輸出額は5.7%減の2兆5,203億ドル、輸入額は7.5%減の1兆8,900億ドルとなった(注)。9月単月では、貿易総額が前月比で3.8%増、輸出額が5.0%増、輸入額が2.3%増だった。8月に続き2カ月連続のプラス成長となり、2023年において単月ベースではいずれも3月に次ぐ高水準となった。

1~9月の貿易額を中国の主要な貿易パートナー別にドルベースでみると、輸出では、最大の相手先であるASEAN向けが前年同期比で4.8%減となったほか、2位のEUと3位の米国向けがそれぞれ10.6%減、16.4%減となった。輸入では、主要国・地域が軒並み落ち込み、うち台湾、韓国、日本からの輸入はそれぞれ20.0%減、23.0%減、16.3%減となった(添付資料表参照)。一方、ロシアとの貿易は29.5%増の1,764億1,550万ドルとなった。

同期の貿易を主要品目別にみると、輸出では、自動車(シャーシを含む)の輸出額が前年同期比83.9%増、船舶が19.1%増となった。他方、自動データ処理機械(PC)、集積回路、携帯電話といった品目は2桁減となった。

輸入では、集積回路の輸入額が約2割減となったことなどにより、太宗を占める機電製品が14.9%減となった。原油、天然ガスについては、輸入量が増加したものの、輸入額はともに減少した。食糧の輸入額は0.7%増とほぼ横ばいだった。

光大銀行金融市場部の周茂華マクロ研究員は、世界需要の鈍化、主要国・地域向けの輸出の大幅減、輸出入価格の下落などといった背景の下でも、1~9月の貿易が安定的に推移したことは中国の貿易の強靭さを示すものだと評価した(「環球時報」10月14日)。

海関総署の報道官は今後の貿易動向につき、外部環境が依然として厳しいと指摘しつつ、景気回復に伴うプラス要素の蓄積や貿易支援策の効果の顕在化などにより、引き続き改善されると期待感を示した。

(注)1~9月の貿易を人民元建てでみると、貿易総額が前年同期比0.2%減、輸出額が0.6%増、輸入額が1.2%減となった。

(張敏)

(中国)

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