九州最大級の食の展示会「Food EXPO Kyushu 2023」開催、出展者数は過去最多

(九州)

福岡発

2023年10月06日

福岡市の福岡国際センターで10月4~5日、九州・山口県産の農林水産物や加工食品の販路拡大などを目的とした展示会「Food EXPO Kyushu 2023」が開催された。九州・山口県産の商品に特化した九州最大級の展示会で、10回目となる今回は過去最多となる276の企業・団体が出展した。このうち約7割に当たる190の企業・団体が初めて出展し、国内外からの招聘(しょうへい)バイヤーは前年から9社多い38社(国内26社、海外12社)に上った。

写真 Food EXPO Kyushuが開催された福岡国際センター(ジェトロ撮影)

Food EXPO Kyushuが開催された福岡国際センター(ジェトロ撮影)

4日の開会式では、主催の6団体(注)を代表して、福岡商工会議所の谷川浩道会頭があいさつし、「輸入資材やエネルギー価格が高騰する中、われわれはコスト高を踏まえた適正価格での取引を推進している。出展企業には、バイヤーと納得のいく取引を展開してほしい」などと述べた。また、九州経済産業局の苗村公嗣局長は、ジェトロが本部(東京・大阪)や全都道府県の事務所に「ALPS処理水の処分に伴う輸出等の対策に関する特別相談窓口」を設置していることを紹介し、政府は農林水産物・食品の輸出額目標である2025年に2兆円、2030年に5兆円の達成に向けて取り組んでいると言及した上で、「出展企業には、九州各地の優れた産品をバイヤーにアピールしてほしい」と語った。

写真 開会式での関係者の集合写真(ジェトロ撮影)

開会式での関係者の集合写真(ジェトロ撮影)

海外からのバイヤーと個別商談を行った食品メーカーに話を聞いたところ、「多くのバイヤーから好意的な反応を得ることができた。中国のバイヤーは『通関手続きさえ円滑に進むようであれば、取引したい』と話してくれた」と述べていた。また、農産物の輸出拡大を目指すある企業は、バイヤーが福岡の地理的優位性に魅力を感じていたと明らかにし、「福岡では生産地と空港が近く、福岡とアジアも近いことから、鮮度の高さが強みになりそうだ」と語った。

写真 会場内の様子(ジェトロ撮影)

会場内の様子(ジェトロ撮影)

(注)福岡県、福岡市、福岡県商工会連合会、日本貿易振興機構(ジェトロ)福岡貿易情報センター、福岡地域戦略推進協議会、福岡商工会議所。

(片岡一生)

(九州)

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