インドネシア美容業界最大の展示会、中韓の存在感が際立つ

(インドネシア)

ジャカルタ発

2023年10月30日

インドネシアで、化粧品および美容関連機器のBtoB展示会「Cosmobeaute Indonesia 2023」が1012日から14日にかけて開催された。主催者のパメリンド・インドネシア(Pamerindo Indonesia)によると、同展示会は今回が16回目で、15カ国から288社が出展、約15,000人が来場した。うち133社がインドネシア、108社が中国、20社が韓国からの出展で、日本からはサプリメント1社、オーラルケア・サプリメント1社、美容機械・化粧品1社の計3社が出展した。Cosmobeaute Indonesiaの約3分の1が中国からの出展となり、存在感が際立った。中国や韓国製品専門のディストリビューターも出展した。インドネシアの化粧品の輸入統計(添付資料図参照)をみても、中国や韓国からの輸入が近年急増している。

写真 Cosmobeaute Indonesia 中国ブースの様子(ジェトロ撮影)

Cosmobeaute Indonesia 中国ブースの様子(ジェトロ撮影)

日本からは、日本薬業がサプリメントと化粧品を出展した。ジェトロがヒアリングしたところ、「当社として、本展示会への出展はコロナ禍が落ち着いてから初めてで、今回は市場調査も兼ねている。出展者を見ると、サプリメントを出しているところは少ない」「自社の商品は日本では第3類医薬品に該当する。インドネシア側のパートナーを見つけて、将来の輸出のために登録申請などの協力を得たい。市場に受け入れられやすいように、日本でハラール認証を取る準備もしている」とのことだった。

写真 日本薬業のブース(ジェトロ撮影)

日本薬業のブース(ジェトロ撮影)

インドネシア食品医薬品監督庁(BPOM)への申請やハラール認証を手掛けるスキンソル・コスメティック・インダストリ(PT SKINSOL Kosmetik Industri)は、ジェトロのヒアリングに対して「日系企業との取引実績はまだない。日本商品はイメージ、品質ともに良いが、韓国やタイとの価格競争が課題となる」と述べた。また、約30年にわたり日系企業の現地OEM生産を担うムルティエロック・コスメティック(PT Multielok Cosmetic)は「日本の商品のパッケージングと品質には良いイメージを持っている。しかし、高価格なため市場が限られている。韓国や中国との価格競争の面では厳しい」と述べた。

(鹿住成子、シファ・ファウジア)

(インドネシア)

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