中銀、IMF基準の最新の外貨準備高を発表

(バングラデシュ)

ダッカ発

2023年09月04日

バングラデシュ中央銀行は8月31日、最新(同日時点)の外貨準備高(Foreign Exchange Reserve)を292億611万ドル、IMF基準に沿って算出したグロス値の外貨準備高(Gross International Reserves;GIR)を230億6,950万ドルと発表した。前月末時点(2023年8月18日記事参照)との比較ではいずれも減少(1.8%減、1.3%減)する中、中銀は、市中銀行からの輸入時の信用状(L/C)決済に係る外貨需要などに応えるため、外貨準備高を切り崩すことで、市場へのドル売り介入を継続していると報じられている(「フィナンシャル・エキスプレス」紙8月30日)。これが通貨タカ安の抑制にもつながっているとみられる一方で、中銀は市場の需給に基づく為替制度を2023年7~9月をめどに導入する方針を示しており(2023年8月4日付地域・分析レポート)、その動向が注視される。

外貨準備高に関しては、IMF融資にひもづく目標値として、GIRから主として短期間で流動する外貨を差し引いた「ネット値」について、6月末時点で244億6,200万ドル、9月末時点で253億1,600万ドル、12月末時点で268億1,100万ドルと設定されている。同ネット値については依然として非公開とされる中、GIRがネットの目標値を下回っている状況にあり、同ローンの払い込みについて、懸念する報道も一部みられる(「フィナンシャル・エキスプレス」紙8月28日)。IMFは、2023年11月1日以降に同融資に伴う初回レビューの完了と、契約に基づく2回目の払い込みを予定している(2023年7月20日記事参照)。

(山田和則)

(バングラデシュ)

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