8月の消費者物価上昇率は前年同月比0.88%
(タイ)
バンコク発
2023年09月06日
タイ商務省が9月5日に発表した2023年8月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、エネルギー価格の上昇を受けて前年同月比で0.88%となり、前月(0.38%)から伸びが加速した。
振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数については0.79%上昇と前月(0.86%上昇)から伸びが鈍化し、8カ月連続で低下した。
食品・非アルコール飲料は0.74%上昇(7月:1.49%上昇)で、非食品は0.98%上昇(0.38%下落)となった。品目別では、コメ・小麦・穀物製品2.46%上昇(1.70%上昇)、総菜1.76%上昇(1.88%上昇)、車両燃料0.20%上昇(7.92%下落)など。
商務省は、9月のCPI上昇率がわずかに上昇すると予測する。悪化する干ばつの影響による食料品価格の上昇、国内消費を促す政府の経済刺激策などがCPI上昇率の上げ要因となるものの、タイ中央銀行による金融引締め政策やベースとなる前年9月の物価高などがCPIの上昇を抑制するとした。
なお、1~8月のCPI上昇率は前年同期比2.01%となり、タイ財務省、金融政策委員会が設定するインフレターゲット(1.0~3.0%)内にあり、商務省は2023年通年のCPI上昇率について1.0%~2.0%(中央値1.5%)との予測を維持している。
(藤田豊)
(タイ)
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