商務省、乳製品の関税割当数量の改正案に意見公募

(タイ)

バンコク発

2023年09月28日

タイ商務省外国貿易局(DFT)はDFTウェブサイト外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、10月9日まで商務省規定「2023年から2025年まで乳製品のWTO農業協定による義務に基づく割当内関税支払い権利取得証明書発行の原則、方法、条件」の改正案への意見公募を行っている。「生乳およびクリーム」(注1)、「脱脂粉乳」(注2)の関税割当数量を2023年(1~12月)に限って増やすとする内容。

理由については、同局の改正案に関する説明外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、タイ国内の乳産業事業者の需要に対し、原料が不足しているため。一方で、DFTは関税割当数量を増やすことで、国内酪農家の生乳販売量が減少する影響を懸念しており、今回、意見を公募している。

改正案の関税割当数量は次のとおり。

  • 2023年から2025年までの「生乳およびクリーム」の関税割当数量:1年に2,372.74トン以内、ただし、2023年のみ3,072.92トン以内
  • 2023年から2025年までの「脱脂粉乳」の関税割当数量:1年に5万5,000トン以内、ただし、2023年のみ6万5,031.55トン以内

意見公募終了後、閣議で協議し、改正案が承認されれば、DFTが改正案を基に、商務省規定「2023年から2025年までのWTO農業協定に基づく『生乳およびクリームおよびフレーバー牛乳』の関税割当の原則、方法、条件の規定(第2版)」、「2023年から2025年までのWTO農業協定に基づく『脱脂粉乳』の関税割当の原則、方法、条件の規定(第2版)」を公布し、商務相が署名した日付から施行となる。増えた関税割当枠事業者への割当量に関しては、牛乳および乳製品委員会(Milk Board)が決定し、DFTが結果を発表する。

(注1)「生乳およびクリーム」とは、濃縮されておらず、砂糖または他の甘味料が添加されていない生乳またはクリームを意味する。HSコードは0401.10.10、0401.10.90、0401.20.10、0401.20.90、0401.40.10、0401.40.20、0401.40.90、0401.50.10および0401.50.90。

(注2)「脱脂粉乳」とは、濃縮された、または砂糖もしくは他の甘味料が添加された牛乳およびクリームを意味する。粉末状、粒状または他の形態の固形物に限る。脂肪分は重量における1.5%以内とする。HSコードは0402.10.41、0402.10.42、0402.10.49、0402.10.91、0402.10.92および0402.10.99。

(ウォンパタラクン・ヤーダー、谷口裕基)

(タイ)

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