7月のGDP成長率は前年同月比5.0%、製造業が堅調に推移

(ロシア)

調査部欧州課

2023年09月11日

ロシア経済発展省は830日、7月の実質GDP成長率(推計値)を前年同月比5.0%(前月伸び率より0.7ポイント減)と発表した(添付資料表参照)。建設業が堅調だったことや、小売りの回復、製造業が好調に推移したことでプラス成長となった。

7月の鉱工業生産は前年同月比4.9%増だった。鉱業の伸び率は前月から0.5ポイント増のマイナス1.5%だった。このうち石炭採掘が4.4%増(前月より1.2ポイント増)、金属資源採掘が1.9%減(前月より2.8ポイント減)、その他の資源採掘7.9%増(前月より21.0ポイント増)、鉱業分野のサービスが3.1%増(前月より0.5ポイント増)だった。

製造業の伸び率は9.5%増(前月より2.3ポイント減)だった。機械製造業が自動車、コンピュータ・電子機器の回復を背景に、45.5%増(前月より6.5ポイント増)と好調に推移したことが製造業全体の伸びに寄与した。

連邦国家統計局によると、7月の乗用車生産台数は前年同月比2.1倍の41,100台、17月では前年同期比18.6%減の244,000台だった。自動車調査会社アフトスタト(84日)によると、7月の乗用車新車販売台数は前年同月比2.7倍の95,654台、17月では前年同期比28.2%増の497,230台だった。

建設業は前年同月比6.5%増(前月より3.5ポイント減)とプラスで推移している。農業は、前年の収穫が多かったため、前年同月比では3.2%減(前月より5.8ポイント減)となったが、前々年同月比では4.3%増だった。貨物輸送は前年同月比0.9%減(前月より0.1ポイント増)だった。

労働市場は安定しており、7月の失業率は3.0%だった。6月の実質賃金は前年同月比10.5%増だった。

小売商品売上高は前年同月比10.5%増(前月より0.5ポイント増)だった。

ロシアの公式GDP統計は、四半期別と年別について連邦国家統計局、推計値として月次の成長率は経済発展省がそれぞれ発表している。

(小野塚信)

(ロシア)

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