ムハンマド皇太子がG20サミットに出席、インド・中東・欧州経済回廊で覚書

(サウジアラビア、G20)

リヤド発

2023年09月11日

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子兼首相は、9月9~10日の日程で、インドで開催されたG20サミットに出席した。ムハンマド皇太子の訪問はインドのナレンドラ・モディ首相の招待に応じたもので、首脳会議に加えて、同首相と2国間関係と共通の関心事について協議した。翌11日には、両国間の戦略的パートナーシップ評議会も開催される。

サミット会期中、ムハンマド皇太子は、各国首脳との個別会談に精力的に応じた。トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領、バングラデシュのシェイク・ハシナ首相、アルゼンチンのアルベルト・フェルナンデス大統領、欧州理事会のシャルル・ミシェル常任議長、ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領との会談が報じられた。また、日本の岸田文雄首相とも会談を行った外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます

新経済回廊計画にも署名

ムハンマド皇太子は9月9日、米国、インド、アラブ首長国連邦(UAE)、フランス、ドイツ、イタリア、EUとともに、インド、中東、欧州を結ぶ新たな経済回廊を確立するプロジェクトに関する覚書に調印外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同プロジェクトは、モノやサービスの取引を増やし関係者間の貿易を促進するための鉄道や港湾の連結、世界のエネルギー安全保障の強化に必要な電力や水素を輸送するための送電線やパイプラインの敷設、高効率で信頼性の高い国境を越えるネットワークのためのデータ伝送ケーブルなどの、インフラの整備・復旧に資することを目的とする。また、同計画は、新たな国境を越える経済回廊とともに、経済統合の強化や、長期的な利益をもたらす質の高い新たな雇用の提供に貢献することも期待されている。

(秋山士郎)

(サウジアラビア、G20)

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