政府、秋夕(中秋節)の国民生活安定対策を発表

(韓国)

ソウル発

2023年09月01日

韓国政府は8月31日、第19回「非常経済民生会議」を開き、「秋夕(中秋節)民生(国民生活)安定対策」を発表した。同対策は、物価の安定、国民生活の負担軽減、内需の活性化の3つの分野で構成される。それぞれの詳細は次のとおり。

(1)物価安定

  1. 畜産品、農産品など、20の主要中秋節需要品の物価を前年比5%以上の低い水準で管理する。
  2. 主要中秋節需要品を16万トン供給し、670億ウォン(約73億7,000万円、1ウォン=約0.11円)を投入し、品目別で最大40~60%の割引を支援する。
  3. 水産物の消費活性化のため、1,440億ウォンを投入し、割引などを支援する。
  4. 物価安定タスクフォースを通じ、価格・需給動向などを点検し、関連品目の円滑な物流・通関を支援する。

(2)国民生活負担軽減

  1. 年末まで非正常住宅居住者の正常住宅への移住を1万戸支援し、公共賃貸住宅に居住しているものの、家賃の滞納などで退居が見込まれる世帯に対し、最大300万ウォンを支援する。
  2. 事業主・勤労者を対象とし、未払い賃金関連の融資金利を一時的(9~10月)に引き下げる。
  3. 零細・中小企業を支援するため、43兆ウォンの貸し出し資金などを供給する。
  4. 零細企業を対象に雇用保険・産業災害保険(労働災害保険)の納期を延長し、滞納を猶予する。
  5. 年末まで6万8,000戸の公共賃貸住宅の入居者を募集し、10万7,000戸を新規供給する。
  6. 油類税(ガソリンなどに賦課される税金)の引き下げを10月まで延長する。

(3)内需活性化

  1. 10月2日の臨時祝祭日指定を推進する(注)。中秋節連休期間中(9月28日~10月1日)の高速道路の通行料を免除する。
  2. 下半期の宿泊クーポン発給を30万枚から60万枚に拡大し、中秋節期間中に博物館などを無料で開放する。

(注)10月3日が建国記念日(開天節)の祝祭日で、10月2日を臨時祝祭日にすると、9月28日から10月3日まで6連休になる。

(李海昌)

(韓国)

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