ドイツRWE、オランダ・フローニンゲンでの大規模蓄電池プロジェクトを最終投資決定

(オランダ、ドイツ)

アムステルダム発

2023年09月26日

ドイツのエネルギー大手RWE921日、オランダ北東部フローニンゲン州のエームスハーフェンで設備容量35メガワット(MW)、蓄電容量41メガワット時(MWh)の大規模蓄電池プロジェクトの最終投資決定(FID)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。投資額は約2,400万ユーロを見込む。RWEがエームスハーフェンに保有するバイオマス発電所敷地内に、リチウムイオン電池を搭載したキャビネットを110台設置する。プロジェクトの建設着工は2023年後半で、2025年に稼働の予定。

同プロジェクトは、RWEが同じくオランダで進める洋上風力発電事業「OranjeWind」の一部で、RWEは風力発電所、グリーン水素の製造、バッテリー貯蔵を組み合わせた独自の統合システムを構想している。この大規模蓄電池システムは、オランダ内にRWEが保有する発電所と仮想統合され、仮想発電所(VPP、注)の役割を担うことになる。同システムは、電力グリッドから余剰電力を受け取り、必要に応じ電力グリッドに供給し電力グリッド内の周波数(50ヘルツ)を維持することで、オランダの電力の安定供給に寄与する。

(注)バーチャルパワープラントの略称。全国各地に点在している太陽光発電などの再生可能エネルギーや蓄電池、電気自動車(EV)のエネルギーリソースを、IoT(モノのインターネット)技術を使って制御し、あたかも大きな1つの発電所のように機能させる仕組み。

(望月竜之介)

(オランダ、ドイツ)

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