「No Fakes Pledge」スキーム25周年記念式典を開催、本物志向の「買い物天国」へ

香港知識産権署（HKIPD）は9月6日、「No Fakes Pledge」（模倣品・海賊版を販売せず、真正品のみを販売していることの宣言）スキーム（注1、以下、本スキーム）の25周年記念式典を開催した。本スキームは、香港内での消費者に対する信頼を高め、香港が本物志向の「買い物天国」であるという評判を高めることを目的とし、HKIPDが1998年から開始した制度だ。

本スキームに参加する全ての小売業者は、店頭に「No Fakes Pledge」ロゴのステッカーやテントカードを提示している。ステッカーの掲示で、信頼できる小売業者を簡単に見分けられるようになるため、観光客や消費者が安心して買い物をすることが可能となる。

本記念式典において、HKIPDの黃福來局長は「本スキームは小売業者や一般消費者に知的財産権の尊重を促すことに成功している。これは強力な知的財産権保護体制において不可欠な部分で、地域の知的財産取引センター（注2）としての香港の発展に確かな基盤を提供するものだ」と述べた。また、今後について、「HKIPDは今後も様々なチャネルを通じて消費者や観光客に本スキームを宣伝し、その認知度を高め、買い物天国としての香港の評判を高めていく」と付け加えた。

なお、本記念式典とともに、長期会員表彰式が開催され、20年連続で本スキームに参加する104の小売業者が表彰状を授与された。

（注1）「No Fakes Pledge」スキームの詳細については、HKIPDのウェブサイトを参照。

（注2）中国国務院が2021年10月に公表した「『第14次5カ年（2021～2025年）規画』国家知的財産権保護および運用規画」では、香港が地域の知的財産取引センターとして発展することを支援する方向性が示されている。

（島田英昭）