サービス交易会が北京で開催、延べ28万人が来場

(中国、日本)

北京発

2023年09月14日

中国国際サービス貿易交易会(CIFTIS)が9月2~6日に北京市で開催された。CIFTISは中国商務部と北京市政府が主催するもので、上海市で開催される中国国際輸入博覧会(CIIE)、広東省広州市の中国輸出入商品交易会(CIEF)と並び、対外開放の国家レベルの3大展示プラットフォームに位置付けられている。

今回のCIFTISは「開放により発展をリード、協力により未来をともに勝ち取る」をテーマとし、国家会議センターと2022年北京冬季オリンピック・パラリンピックに合わせて開業した首鋼園区と国家体育館を会場として引き続き使用し、総展示面積は2022年より3,000平方メートル増加の15万5,000平方メートルとなった。オフラインで2,400社余り、オンラインで6,700社余りが出展し、9月6日正午(現地時間)までの累計入場者数は延べ28万人近くとなった。

ジェトロは同交易会に「オフラインとオンラインの融合」をテーマとした266平方メートルの日本館を設置し、食品・飲料、高齢者福祉、美容・健康、生活関連用品や工芸品、コンテンツなど34社の商品を展示したほか、日本企業の中国バイヤーとのビジネスマッチングの機会をより増やすために、来場した中国バイヤー向けにWeChat上の中国語オンラインカタログ「JETRO日本商務館」(CJS)サービスPDFファイル(1.4MB)を紹介し、バイヤー登録を積極的に勧めた。日本政府観光局(JNTO)や地方自治体による観光PRも日本館の入り口で行われ、多くの来場者がPRコーナーで足を止めていた。

同交易会直前に、東京電力福島第1原子力発電所のALPS処理水の問題で水産系の出品物の出展ができなくなり(2023年8月25日記事参照)、日本館全体の来場者数に影響を及ぼす懸念があったが、会期中、日本館を訪れた来場者は前年と変わりなしに1万人を超え、連日にぎわいを見せた。また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う防疫規制が緩和されてから初の開催でもあり、中国内の他地方からの来場者も多く見られた。今回初めてオフラインで出展したガラス食器などの販売を手掛けるアデリアの呉斐氏は「国際化レベルの高い交易会に参加し、中国の消費者、出展者と接触できたほか、東南アジア、中東地域の出展者と商談ができ、新しい市場の開拓に役に立った」とコメントした。

写真 中国国際サービス貿易交易会に設置された日本館(ジェトロ撮影)

中国国際サービス貿易交易会に設置された日本館(ジェトロ撮影)

写真 日本館で日本製品を眺める来場者(ジェトロ撮影)

日本館で日本製品を眺める来場者(ジェトロ撮影)

(王瑩)

(中国、日本)

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