台湾の玉山銀行、日本第2拠点の福岡支店開設を祝う式典開催

(台湾、日本、福岡、熊本)

福岡発

2023年09月04日

台湾の玉山銀行は91日、福岡市のホテルニューオータニ博多で、7月の福岡支店開設を祝う式典を開催した。玉山銀行は台湾の中小企業向け融資でトップシェアの民間金融機関で、2017年に東京支店を開設して日本進出を果たした。福岡市中央区天神に立地する福岡支店は日本で2番目の拠点となり、台湾企業が九州への投資を積極的に推し進める中、九州と台湾の経済連携を強化する役割が期待されている。

式典に出席した福岡市の高島宗一郎市長は「TEAM FUKUOKA(注)は、国際金融機能の強化を図っており、福岡を新しいビジネスを生み出し続ける街にしたいと考えている」と述べた上で、同市が進める再開発促進事業「天神ビッグバン」の第1号案件となる天神ビジネスセンターに玉山銀行の福岡支店が入居したことを歓迎した。また、台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長は「九州は日本の半導体関連の出荷額の46%を占めている。玉山銀行には先見の明がある。九州と台湾が兄弟として、ともに発展していくことを期待している」と述べた。

写真 玉山銀行が入居する天神ビジネスセンター(ジェトロ撮影)

玉山銀行が入居する天神ビジネスセンター(ジェトロ撮影)

九州では近年、熊本県を中心に、台湾の半導体関連企業による投資が活発化している。半導体受託生産の世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は2021年11月、少数株主のソニーセミコンダクタソリューションズと連名で、熊本県に子会社「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)」を設立すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。2022年4月に建設が開始された第1工場は、2024年末までに22~28ナノメートル(nm)のロジック半導体の生産を開始する予定だ。TSMCは12~16nmのロジック半導体を生産する第2工場の建設も計画しており、2024年4月の着工、2026年末の生産開始を目指しているとみられる(「ニュースイッチ」7月12日)。

(注)国際金融機能誘致を目指した産学官によるオール福岡の推進組織。

(片岡一生)

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