7月の輸出入額、前年同月比では減少も、減少幅は縮小傾向

(香港)

香港発

2023年08月28日

香港特別行政区(以下、香港)政府統計処が8月24日に発表した貿易統計によると、7月の貿易額は、輸出が前年同月比9.1%減の3,451億5,560万香港ドル(約6兆3,853億円、1香港ドル=約18.5円)、輸入が7.9%減の3,751億4,340万香港ドルで、輸出入ともに減少した(添付資料表参照)。輸出は15カ月、輸入は13カ月連続のマイナスとなった(添付資料図参照)。輸出・輸入ともに減少幅は4月から前年同月比2桁減を記録していたが、7月は減少幅が縮小した。貿易収支は299億8,780万香港ドルの赤字で、18カ月連続の赤字となった。

主要国・地域別に輸出の動向をみると、最大の輸出先である中国本土が前年同月比15.2%減だった。米国が5.8%減、台湾が8.0%減、韓国が17.4%減だったほか、日本向けも13.2%減となった。一方、ベトナム(3.2%増)、アラブ首長国連邦(24.0%増)、マカオ(3.9倍)は増加した。輸入は、中国本土(4.5%減)、台湾(19.4%減)、シンガポール(9.9%減)、日本(10.4%減)、米国(9.2%減)、韓国(30.3%減)など、主要国・地域で軒並み減少した。

香港政府報道官は輸出の状況について、「7月は前年同月比で減少し続けており、中国本土、米国、EUいずれも減少した。他の主要なアジア地域についても、程度の差はあるものの同様に減少した」と指摘した。今後の見通しについては「厳しい外部環境が引き続き香港の輸出の重しとなるだろう」との見方を示した。

(山口雅史)

(香港)

ビジネス短信 fa06657e9e6db2fd