2022/2023年度のCPI上昇率は9.02%、賃金上昇率は7.04%

(バングラデシュ)

ダッカ発

2023年08月04日

バングラデシュ統計局(BBS)は6月の消費者物価指数(CPI)上昇率を9.74%と発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)し、併せて2022/2023年度(2022年7月~2023年6月)の年間のCPI上昇率を9.02%とした。

今回の発表によると、6月の食品セクターのインフレ率の上昇幅が前年同月比9.73%、非食品セクターが9.60%と、最高水準となった5月と同水準だった。また、地方部でのインフレ率は9.82%と、都市部の9.45%よりも若干高くなった。

2022/2023年度のCPI上昇率は前年同期比で9.02%(都市部8.87%、地方部9.08%)で、過去3年間で最も高い水準を示した。

同レポートでは、セクター別の賃金上昇率も発表した。2022/2023年度の国全体の労働賃金については、前年同期比で7.04%増となった。セクター別に見ると、平均を上回ったのは、農業(7.06%)、製造業(9.28%)、サービス業(7.31%)だった。2020/2021年度、2021/2022年度は6%台の上昇率だったが、2022/2023年度は高いCPI上昇率を反映するかたちとなった。

ジェトロの「海外進出日系企業実態調査 アジア・オセアニア編」PDFファイル(2.0MB)(2022年度版)によると、2022年のバングラデシュの現地進出日系企業の賃金上昇率は7.3%で高い上昇率を示す。また、2023年末から2024年初頭にかけて実施予定の総選挙を控え、最低賃金の引き上げの議論も開始され、現地進出日系企業からの注目が高くなっている。

(安藤裕二)

(バングラデシュ)

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