7月の自動車販売は前年同月比1.4%減、輸出は35.1%増

(中国)

上海発

2023年08月16日

中国自動車工業協会(CAAM)は8月10日、2023年7月の自動車販売台数が前年同月比1.4%減の238万7,000台だったと発表した。比較対象となる前年同月の販売台数が急伸したこともあり、内販(国内向け)は6.3%減の199万5,000台と伸び悩む一方、外販(輸出)は35.1%増の39万2,000台と好調を維持した。

販売台数の内訳は、乗用車が210万台(前年同月比3.4%減)、商用車が28万7,000台(16.8%減)だった。うち、新エネルギー車(NEV)の販売台数は78万台(31.6%増)となり、自動車販売台数全体に占める割合は32.7%に達した。

1~7月の自動車販売台数は、前年同期比7.9%増の1,562万6,000台だった。上位5社は、上海汽車(241万2,000台、10.1%減)、第一汽車(179万8,000台、0.3%減)、比亜迪(BYD)(151万8,000台、87.6%増)、長安汽車(142万3,000台、7.3%増)、広州汽車(135万6,000台、1.0%減)で、この5社で販売台数全体の54.4%を占めている。

1~7月の乗用車販売台数は前年同期比6.7%増の1,336万8,000台で、うち中国ブランドが718万7,000台(20.4%増)と全体の53.8%を占めた。外資系ブランドのシェアは、ドイツ系が18.9%、日系が14.7%、米国系が9.4%、韓国系が1.6%となった。

輸出は堅調

7月の自動車輸出台数は39万2,000台で、2022年8月から12カ月連続で30万台を超えた。1~7月の累計輸出台数は253万3,000台(前年同期比67.9%増)となっており、上位5社は上海汽車(57万1,000台)、奇瑞汽車(47万1,000台)、テスラ(21万5,000台)、長安汽車(20万6,000台)、長城汽車(15万1,000台)の順になっている。BYDの輸出台数は10万台(9位)で、前年同期の7.9倍と急拡大している。

CAAMは税関の統計に基づき、2023年上半期(1~6月)の国・地域別自動車輸出台数も発表した。同発表によると、ロシア向けが最多で37万台となり、メキシコ(19万台)、ベルギー(13万8,000台)、オーストラリア(11万8,000台)、サウジアラビア(11万台)の順となった。NEVの輸出先上位3カ国はベルギー、英国、タイだった。

(劉元森)

(中国)

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