タイ中銀、政策金利を2.25%へ引き上げ

(タイ)

バンコク発

2023年08月08日

タイ中央銀行(BOT)は8月2日、金融政策委員会を開催し、政策金利を現行の2.00%から2.25%に、0.25ポイント引き上げることを決定外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。政策金利引き上げは7会合連続となる。景気回復が継続しており、インフレ上昇のリスクもあると判断し、全会一致で政策金利を0.25ポイント引き上げた。

BOTの発表によると、タイ経済は観光業と個人消費によって牽引され、回復を続けると見込んでいる。財輸出は、部分的には中国の需要の弱さなどにより短期的には縮小したものの、世界の経済活動が活発化するにつれ、持ち直していくとした。一方で、財輸出の回復が遅れる可能性や国内政治情勢の不確実性がリスクとなっていることも指摘した。

ヘッドライン・インフレ率はエネルギー価格の低下や、生活費関連の支援措置、ベースとなる前年の物価が高かった影響で低下したが、これらの一時的な要因による影響が消失した後、2023年後半には再び上昇すると予測した。その他、エルニーニョ現象により食品価格が高騰するリスクについても言及した。

(藤田豊)

(タイ)

ビジネス短信 c17d922af113ba69