ベンガルール空港の保冷倉庫、管理業務の集約でオペレーション改善に期待

(インド)

ベンガルール発

2023年08月10日

インドのベンガルール空港(ケンペゴウダ国際空港)では524日から、2つある国際貨物倉庫(注1)のうち1つの倉庫オペレーターがエア・インディアSATSAI SATS、注2)からワールドワイド・フライト・サービシズ(WFS)へと変更になり、保冷品管理は全てWFSに集約されることになった(ジェトロによるヒアリング726日)。

ベンガルール空港の保冷品貨物倉庫全体の面積は、39,241平方フィート(約3,646平方メートル)で、国際線保冷品貨物をマイナス25度~プラス25度の間で管理することが可能だ。

WFSのマネージャー、ムルリ.R氏によると、「現在の取り扱い貨物の比率は、輸出が輸入を上回っている」という。輸出については、果物や野菜、花きなどの生鮮品が約6割、医薬品が約4割を占め、その他には衣料品、機械工具などがわずかに含まれる。輸入については、欧米諸国からの医薬品、ノルウェーからのサーモンの輸入が多い。なお、日本からベンガルール空港への冷蔵・冷凍品の輸入は限定的だという。

ベンガルール空港の保冷品貨物倉庫は、段階的な拡張が予定されており、最終的には設備容量を約15万トン超にする計画だ。インドにおける貨物輸送は、空港ターミナルのキャパシティ不足により、ターミナル内での紛失やフォークリフト操作による損傷などの課題が指摘されている。今後の倉庫拡張に合わせ、こうしたオペレーション上の課題改善が期待される。

写真 WFSの保冷品貨物庫(ジェトロ撮影)

WFSの保冷品貨物庫(ジェトロ撮影)

(注1)ベンガルール空港の国際貨物庫は、WFSのほか、メンジーズ(Menzies)が管理・運営している。WFSの参入により、メンジーズとそれぞれが担当する航空会社に一部入れ替えがあったものの、取り扱い状況の変更はない。

(注2AI SATSは、エア・インディアとSATS Groupの合弁企業。

(松田かなえ)

(インド)

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