イオンモール中国、売り上げトップ店舗を拡張リニューアル

(中国)

武漢発

2023年08月09日

ショッピングモールの開発・運営を手掛けるイオンモール(中国)投資は728日、湖北省武漢市の「イオンモール武漢経開」を増床リニューアルオープンした。同店舗は、中国に21店舗を構える「永旺夢楽城(イオンモール)」の中でも最大の総賃貸面積(GLA)、売り上げ・利益を誇る旗艦店で、今回のリニューアルではGLAを約2万平方メートル増床した。売り上げは20%増を見込んでいるという。

ジェトロは728日、今後の湖北省での小売りビジネスの展望などについて、永旺夢楽城(湖北)商業管理の酒井俊郎総経理と、イオンモール武漢経開の茅島義秀ゼネラルマネジャーに話を聞いた。

(問)中国事業での湖北省武漢市のモールの位置づけは。

(答)現在、中国国内に21のモールを展開する中で、湖北省の3つのモールはいずれも好調を維持している。中でも今回リニューアルオープンした「イオンモール武漢経開」は、中国最大の総賃貸面積と売り上げ・利益を誇る中国の旗艦店だ。今回のリニューアルでは、モール4階(もともとは駐車場スペース)を店舗化することで、店舗面積を2万平方メートル拡張。既存エリア(1階~3階)も改装し、売り上げは20%増を見込んでいる。

(問)リニューアルの特色は。

(答)中国の旗艦店として、一日中楽しめる場所、新しい商品やサービスが体験できる店舗づくりに注力した。リニューアルによる専門店は28店舗(店舗総数約290)増加し、食品エンターテインメントゾーン「江城食集夢工場」は、地元武漢食品ブランドの工場をイメージし、ベーカリー教室やオリジナル調味料作りなど、お子さまから大人まで楽しめる体験ゾーンとなっている。また、サバイバル体験やゴーカートなどが楽しめる「スポーツ体験&エンターテインメントゾーン」や、1,000平方メートル以上の広さを持つ大型レストラン3店舗を含む「武漢スタイル飲食街」などを設置した。大人から子供まで、一日中楽しんでもらいたい。

(問)今後の小売りビジネスの見通しは。

(答)湖北省のモール事業は現在好調を維持しているが、中国全体で消費が伸び悩んでいる状況にあり、油断はできない。高価な宝飾品やアパレルの売れ行きが回復するのは2024年以降と思われる。一方で、軽食や旅行などは好調を取り戻しており、当社でも、魅力ある体験型サービスの提供や新たな人気レストランを配置している。業績を伸ばしていくことはもちろんだが、当地の人々の憩いの場として親しまれ、地元にも貢献できる商業施設として成長させていきたい。

写真 左:開業式典での総経理あいさつ(ジェトロ撮影)、右:開業式典の様子(イオンモール提供)

左:開業式典での総経理あいさつ(ジェトロ撮影)、右:開業式典の様子(イオンモール提供)

写真 新フロアの様子(ジェトロ撮影)

新フロアの様子(ジェトロ撮影)

(佐伯岳彦)

(中国)

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