ハノイ首都圏の環状道路4号線が着工

(ベトナム)

ハノイ発

2023年08月04日

ベトナム北部のハノイ市、フンイエン省、バクニン省は6月25日にハノイ市郊外を周回する環状道路4号線(添付資料図参照)の着工式を行った。ファム・ミン・チン首相をはじめ、関連省・市の指導者が出席した(VNエクスプレス2023年6月25日付)。

環状4号線の建設は2008年ごろから構想されていたが〔(平成22年度一般案件に係る民活インフラ案件形成等調査 ベトナム・ハノイ環状4号線(北西側)PPP事業化調査 報告書要約PDFファイル(1.4MB))、2022年6月16日付の国会決議(56/2022/QH15)で投資計画が承認され、2022年8月18日付の政府決議(106/NQ-CP)で案件の実施が正式に決定された。

環状4号線は全長112.8キロで、ハノイ市(58.2キロ)、フンイエン省(19.3キロ)、バクニン省(35.3キロ)を通過。ノイバイ国際空港~ハロン湾をつなぐ高速道路や、ハノイ市~中国国境付近のラオカイ省を結ぶ高速道路と接続する。投資総額は85兆8,130億ドン(約5,149億円、1ドン=約0.006円)で、2026年までに完成し、2027年の開通を目指す(VNエクスプレス2023年6月24日付)。

環状4号線の核となる高速道路の建設は官民連携(PPP)方式で進め、高速道路に並行する一般道路建設や土地収用の補償、再定住支援などは公共事業として実施される。高速道路の最高速度は120キロ、高速道路に並行する一般道路は同80キロとなる計画だ。環状4号線の完成により、ハノイ市、フンイエン省、バクニン省間のアクセス向上や交通渋滞の緩和など、首都圏全体のさらなる経済発展が期待される。

着工式でチン首相は、政府が2025年までの全国約3,000キロの高速道路網完成を目標とする中、3省・市が土地収用を効果的に推進した点を高く評価した。今後の事業実施に当たっては、十分なリソースを確保した上で努力していく必要があると指摘した。

土地収用は着工式までに政府目標の7割以上を達成。具体的には、ハノイ市が84.1%、バクニン省が80.0%、フンイエン省が70.4%だった。

(グエン・ラン)

(ベトナム)

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