インド工科大パトナ校、日本・インドセンターを新設

(インド、日本)

ニューデリー発

2023年08月18日

インド北部ビハール州にあるインド工科大学(IIT)パトナ校(IITパトナ)は86日、日本・インドセンター「Nihon no Hako(日本の箱)」をキャンパス内に新設した。IITパトナのT.N.シン学長が主催した開所記念式典には、来賓としてジェトロ・ニューデリー事務所の鈴木隆史所長をはじめ、日本の産業・教育関係者が出席。記念講演会には、日曜日にもかかわらず、300人を超える学生が詰めかけ、各関係者の話に耳を傾けた。

日本・インドセンターは、ビハール州内の日本語教育のほか、日本との関係が深い技術移転やイノベーション創出など、同州での両国間のプラットフォームになることを目標に設置された。最初のプログラムとなるIITパトナの学生向け日本語教育コースには、登録開始から数日間で47人の申し込みがあったという。

インド全国に23校あるIITの中で、IITパトナは20088月に設立された。日本・インドセンターの事務局を担うマサユメ・インディアのビノッド・パリハル氏によると(ヒアリング日:86日)、IITパトナには北部を中心にインド各地出身の学生2,000人以上が現在在籍し、全寮制の下で学んでいる。

また、同校には主に医療電子工学に注力するインキュベーションセンターや、人工知能(AI)、自動化技術に力を入れるテクノロジー・イノベーション・ハブなど、インド国内の有力スタートアップを支援する機能も複数設置されている。インド中央政府の支援スキームを活用しながら、これまでに100社以上のスタートアップを支援しているという。

写真 IITパトナ日本・インドセンター開所記念の講演を聴く学生たち(ジェトロ撮影)

IITパトナ日本・インドセンター開所記念の講演を聴く学生たち(ジェトロ撮影)

(サンディープ・シン、広木拓)

(インド、日本)

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