2023年上半期の農林水産物・食品輸出額、香港向けが前年同期比25.8%増
(香港、日本)
香港発
2023年08月15日
日本の農林水産省は8月4日、2023年1~6月(上半期)の農林水産物・食品の輸出額(確報値)を公表した。
香港向けは6月単月が前年同月比46.1%増の254億円、上半期累計は前年同期比25.8%増の1,154億円と、国・地域別では2位となった(添付資料表参照)。新型コロナウィルスの感染拡大に伴う飲食店規制などにより落ち込んでいた2022年と比較して輸出額が大きく回復し、上位10カ国・地域のうち前年同期比で増加幅が最大となった。
上半期の香港向けの輸出を品目別にみると、真珠(製品を含む)が前年同期比2.5倍の221億円と最大だった。ほかにも、ホタテ貝(調製)(2.9倍、53億円)、たばこ(2.1倍、31億円)などが大幅に増加した。
真珠については、香港の国際見本市が4年ぶりに開催されたことにより、高品質で人気の日本産真珠の需要が喚起されたことが輸出額の大幅増加に寄与した。また、渡航制限などの規制が緩和され、飲食店や国際空港内免税店における需要が回復したことで、ホタテ貝や日本産たばこの需要が高まった。一方で、ここ数年、輸出額が増加していた鶏卵(加工品を含む)については、2022年から続く日本国内での高病原性鳥インフルエンザ発生(2022年12月21日記事参照)などによる供給不足で、前年同期比24.6%減となっている。
(山崎裕介)
(香港、日本)
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