中国・南アジア博覧会が雲南省で開催、南アジア諸国との連携を重視

(中国)

成都発

2023年08月25日

中国・雲南省昆明市で81620日、中国商務部と雲南省政府の共催で第7回中国・南アジア博覧会が開催された。「団結と協力、共同発展」をテーマに、国内外から2,000社超の企業・団体が出展し、日本からは岩手県、丸紅などが出展した。博覧会事務局によると、会期中に33万人以上が来場した。

開幕式には、スリランカのグナワルダナ首相、ラオスのパニー国家副主席、ネパールのヤーダブ副大統領、ミャンマーのアウンナインウー商務部長らが出席したほか、アフガニスタンの副首相やバングラデシュの国会議長らもビデオメッセージで祝辞を寄せた。

開幕式で中国の王毅政治局委員は、2023年で中国・南アジア博覧会が10周年を迎え、習近平国家主席が提唱した「一帯一路」構想も10周年であることを踏まえて、中国と南アジア諸国における、以下4つの建議を提起した。(1)戦略的な相互信頼関係の強化、(2)相互連携の深化、(3)経済・貿易協力の強化、(4)活発な人的往来。

また、王毅政治局委員は中国・南アジア博覧会について、「中国と南アジア諸国の連携は、すでに各国間の交流促進において重要なプラットフォームとなっている」と評価した。

雲南省政府の王予波省長は「雲南省はASEAN、南アジアと連携するうえで重要な拠点であり、「一帯一路」建設や長江経済ベルトにおいて重要な位置付けとなっている。双循環戦略などが進む中、同省は競争優位性を維持していく」と述べた。

博覧会事務局が発行した「南アジア博覧会十年」によると、中国と南アジア諸国(注)間の貿易総額は、南アジア博覧会が初めて開催された2013年の9632,000万ドルから、2022年には1,9743,000万ドルまで増えた(表1参照)。また、海関(税関)総署の統計によると、中国の貿易総額に占める南アジアの割合は2013年の2.31%から、2021年には3.10%まで増加している(表2参照)。

写真 岩手県の出展ブース(ジェトロ撮影)

岩手県の出展ブース(ジェトロ撮影)

写真 丸紅の出展ブース(ジェトロ撮影)

丸紅の出展ブース(ジェトロ撮影)

写真 東南アジア館の様子(ジェトロ撮影)

東南アジア館の様子(ジェトロ撮影)

(注)アフガニスタン、パキスタン、ブータン、モルディブ、バングラデシュ、ネパール、スリランカ、インドの8カ国を指す。

(潘華臻)

(中国)

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