2022年6月のドバイのCPI上昇率は2.05%

(アラブ首長国連邦)

ドバイ発

2023年08月10日

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ統計センターの発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)によると、ドバイ首長国の2023年6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比で2.05%となった(注)。同年2月に4.90%を記録して以降、4カ月連続での低下となっている。2022年には7月に7%台を記録し、年間を通しての上昇率は前年比4.67%となったが、インフレ傾向に一服感が見える。

6月の統計を分野別にみる。全体に占めるウエートがそれぞれ約1割を占め、居住者の生活への影響に直結する分野は「交通」と「食品・飲料」部門だ。「交通」部門は前年同月比13.86%減と、大きく下落している。また、「食品・飲料」は3.86%増で、依然インフレ傾向ではあるものの、前年同月の8.94%増と比較すると落ち着いた格好だ。

なお、UAEにおけるガソリンの国内公定価格は、政府が原油の国際価格の動きを踏まえて月ごとに設定しているため、原油価格との連動が見られる。さらに、食料やコモディティなどの多くを輸入に頼るUAEは、国際物流価格の影響を直に受けるため、燃油代が輸入品の価格に跳ね返る。原油価格、UAEのガソリン公定価格、ドバイのCPI上昇率はおおむね連動して変動しており、産油国であるUAEについても、原油価格の動向が国内居住者の足元の生活にも如実に影響していることがわかる(添付資料図参照)。

(注)2022年、2023年ともに統計基準年を2021年としている。

(山村千晴)

(アラブ首長国連邦)

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