遼寧省、科学技術でダブルカーボン実現を支える実施プラン(2023~2030年)公表

(中国)

大連発

2023年07月10日

中国の遼寧省科学技術庁などは6月29日、「遼寧省のカーボンピークアウト・カーボンニュートラル実現に向けた科学技術支援の実施プラン(2023~2030年)PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)」を発表した。

今回の実施プランは主な達成目標として、2025年までに重点産業分野で100の脱炭素重要コア技術のブレークスルーを実現するとした。また、2030年までに(1)影響力のある脱炭素技術・ソリューションや総合的なモデル事業を20件新設、(2)国家レベルのプラットフォームを2つ以上構築、(3)遼寧省の非化石エネルギーの使用割合を20%程度まで上昇、(4)域内総生産(GRP)当たりの二酸化炭素(CO2)排出量を60~65%(2005年比:注)削減などを掲げている。

また、実施プランでは次の9大タスクも明確化した。

  1. カーボンニュートラルにおける最先端技術の導入:ゼロカーボンエネルギー、次世代エネルギー貯蔵、CCUS(CO2の回収・有効利用・貯留)、カーボンシンク(CO2吸収)などを重視し、基礎研究強化とコア技術向上を推進
  2. 低炭素・ゼロカーボンエネルギー融合技術の革新強化:2030年までに遼寧省の化石燃料の再エネルギーへのシフト
  3. 重点産業分野でグリーン低炭素への技術転換の加速
  4. CCUS技術革新の強化
  5. 脱炭素技術の商用化とモデルの普及推進
  6. 脱炭素技術交流プラットフォームの質と効果の向上
  7. 脱炭素科学技術企業の育成:科学技術系中小企業やハイテク企業の育成システム構築など
  8. 脱炭素技術を有する人材の育成とサービス保障の強化
  9. 国内外の交流強化

(注)2005年は中国のCO2排出削減を約束する基準年。

(李莉)

(中国)

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