米6月雇用者数20万9,000人増、失業率3.6%に低下、時給伸びは横ばい

(米国)

ニューヨーク発

2023年07月10日

米国労働省が7月7日に発表した6月の非農業部門雇用者数は前月から20万9,000人増外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますと、市場予想の24万人増を下回った。就業者数が前月から27万3,000人増加し、失業者数が14万人減少した結果、失業率は市場予想と同じで、前月から0.1ポイント低下の3.6%だった(添付資料図参照)。

失業者のうち、一時解雇の失業者は前月より7万5,000人増の84万2,000人、恒常的失業者は前月より9万5,000人減の149万3,000人だった。

労働参加率(注)は、生産年齢人口が前月から18万3,000人増の2億6,680万人、労働力人口が前月から13万人3,000人増の1億6,695万人となった結果、4カ月連続で62.6%だった。

平均時給は33.58ドル(前月:33.46ドル)で、前月比0.4%増(前月:0.4%増)、前年同月比4.4%増(前月:4.4%増)と、ともに横ばいだった(添付資料表1参照)。

6月の雇用者数の前月差20万9,000人増の内訳をみると、民間部門は14万9,000人増、うち財部門が2万9,000人増、主な業種として建設業は2万3,000人増、製造業は7,000人増だった。サービス部門は12万人増と、前月からほぼ半減している。主な業種では、教育・医療サービス業7万3,000人増、対事業所サービス業2万1,000人増、娯楽接客業2万1,000人増など、主要3業種が牽引したが、増加幅はいずれも前月から縮小した。一方で、小売業1万1,000人減、運輸倉庫業7,000人減と、商業・運輸関係が減少に転じた。政府部門は6万人の大幅増だった。(添付資料表2参照)。

6月の人種別失業率は、白人3.1%(前月3.3%)、アジア系3.2%(前月2.9%)、ヒスパニック・ラテン系4.3%(前月4.0%)、黒人6.0%(前月5.6%)と、白人以外で悪化、特に黒人は2カ月連続で大幅に悪化していることに加え、労働参加率も先月の63.2%から62.6%と唯一悪化した。

(注)労働参加率は、生産年齢人口(16歳以上の人口)に占める労働力人口(就業者+失業者)の割合。

(宮野慶太)

(米国)

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