アジア最大級の宇宙ビジネスカンファレンス「SPACETIDE」、東京で開催

(日本)

イノベーション部スタートアップ課

2023年07月27日

日本国内外の有識者が集い、宇宙業界の未来を議論するカンファレンス「SPACETIDE」が746日、東京で開催された。「SPACETIDE」は2015年に初めて開催され、来場者数は増加し続けている。2023年は国内外から約90人の宇宙ビジネスに関する有識者が、スピーカーとして登壇、主催者によると登壇者数、来場者数ともにアジア最大級の規模を誇った。会期3日間で1,300人以上が参加、終了後のネットワーキングイベントには400人以上が参加した。

さまざまなテーマで議論が展開された中でも、「新たな官民共創による宇宙イノベーションの加速」は来場者数が多く、注目されたセッションだった。宇宙ビジネスにおいて官民連携は重要なテーマと位置付けられており、本カンファレンスでは「官」の立場から「民」と共存していくために何を考え何を求めるかについて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、米国航空宇宙局(NASA)などの日・米・欧の主要な宇宙関係機関が登壇し議論を交わした。NASAは「政府の資金に依存せず、企業の資金も宇宙ビジネスに取り入れる必要がある」「民間とは競争関係ではないため、政府として民間に求める要件を明確化することが重要」と語った。

官民連携のほかにも、防災やグリーン経済、食や農業、ファイナンス、ライフサイエンスなど「New-to-Space Industry」と称される、多業種×宇宙の連携による価値創出は多くの来場者が注目するテーマだった。また、来場者の内訳をみると、今回は非宇宙産業の増加が目立ち、裾野が広がっている、とのコメントもあった。宇宙業界へ新たなプレイヤーが集まることが期待されている。

写真 SPACETIDE看板(ジェトロ撮影)

SPACETIDE看板(ジェトロ撮影)

写真 トークセッション(ジェトロ撮影)

トークセッション(ジェトロ撮影)

(蓮井拓摩)

(日本)

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