中部沿岸地域のカインホア省とビントゥアン省で高速道路が開通

(ベトナム)

ホーチミン発

2023年07月04日

ベトナム中部沿岸地域のカインホア省とビントゥアン省で6月18日、高速道路の開通式が行われた(添付資料図参照)。ファム・ミン・チン首相、レ・ミン・カイ副首相がそれぞれの式典に出席した。今回開通した2つの高速道路の概要は次のとおり。

1.ニャチャン~カムラン高速道路(カインホア省)

全長は49.1キロ、道幅は約17メートルで、4車線からなる。2021年9月に着工し、建設費用は5兆5,242億ドン(約337億円、1ドン=約0.0061円)。カインホア省の担当者によると、現在、同高速道路には4つのインターチェンジが設置されており、2023年9月末ごろまでは無料で通行が可能。これまでホーチミン市から、カインホア省の省都ニャチャン市までの車移動は、国道1A号線を経由して7~8時間程度を要したが、同高速道路の開通によって5時間30分に短縮されるという(ジェトロによるヒアリング6月26日)。

2.ビンハオ~ファンティエット高速道路(ビントゥアン省)

全長は100.8キロ、道幅は約17メートルで、4車線からなる。2020年9月に着工し、建設費用は10兆8,539億ドン(約662億円)。ビントゥアン省の担当者によると、現在、同高速道路には5つのインターチェンジが設置されており、2023年12月末ごろまでは無料で通行が可能。これまでホーチミン市から、ビントゥアン省のビンハオまでの車移動は、国道1A号線を経由して6時間程度を要したが、同高速道路の開通によって3~4時間に短縮されるという(ジェトロによるヒアリング6月26日)。

式典で、チン首相は「南北高速道路の建設は、それぞれの地域の経済発展を促すもので、共産党や中央政府から常に関心が寄せられている」と言及し、「2つの高速道路が本日開通したことは、カインホア省、ニントゥアン省、およびビントゥアン省とホーチミン市を含む南部主要経済圏を結びつけることに貢献するだろう」と述べた(ダウトゥオンラインニュース6月18日)。

なお、2つの高速道路を接続するカムラン~ビンハオ区間は未開通(全長78.5キロ)。2021年9月に着工しており、2024年3月の開通に向けて建設が進められている。

(児玉良平)

(ベトナム)

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